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サキュバスター3外伝 第5話 秘密刑事隊M-O

サキュバスター3外伝 秘密刑事隊M-O

秘密結社サQバス。
この謎の組織に対抗すべく、警察組織は特殊なチームを立ち上げていた。
その名は、秘密刑事隊M-O。
今、一人の刑事が、この秘密刑事隊隊員になるべく特殊な訓練を受けていた。
               ◆

『これから、秘密刑事になる為の最終訓練を行う。』
覆面の秘密刑事訓練所の教官が、一人の刑事候補生へ静かにそう告げた。
黒い覆面にサングラスを掛け、着ているものは黒いスーツ。
そして手には、黒い手袋まではめている。
その声は、しわ枯れていて、何者とも思えない。

これから最終訓練を受けるという刑事の男は、緊張のあまり顔の表情が固い。
一方、教官のサングラスの奥の瞳は、この時、怪しく光っていた。

長い訓練の間、一度も取られる事の無かった黒い覆面とサングラスに教官の手が伸びる。
ゆっくりとした動作で、そのサングラスと黒い覆面が取られた。
ファサ・・。
「!!!」
(女だったのか!!)

教官の黒い覆面の下は、美貌の女性だった。
まとめられていた長い髪が広がると、カールした髪さえも艶かしい。
厚めの唇と口元のほくろは、どことなく淫靡な雰囲気を醸し出している。

『こっちに来なさい。』
覆面を取っただけで、その声までも変わってしまった。
聞いただけで、体が熱くなるような色っぽい声。
その艶のある声で何かを命じられたら、考えもせずに即、従いたくなるような声だった。

カチッ。
ズズズズズ・・・。
女教官の指が、壁のスイッチを押すと壁が大きく開いて、奥にもう1つの部屋が現れた。

薄暗い照明の中に、大きなベッドが見えた。
少しばかり困惑したが、今までの経験からしても、これが冗談であるはずがない。
これが秘密刑事になる為の最終訓練である事は、間違い無かった。

部屋へ入ると、ゆっくりと壁が閉まる。薄暗く、窓1つ無い、ベッドしか無い部屋。
香でも焚いてあるのか、妙に甘ったるい香りがする。

女教官は、着ている服や手袋を脱ぎ捨て、男にも裸になる事を促した。

「!・・・」
男は、恥かしげもなく、堂々と立つ女の裸体を見て驚いた。
服を脱いだ女教官の姿は、どこにその肉付きを隠してたのかと思う程に
豊かな胸と重量の感のあるお尻をしていた。
それでいて、腕や足は筋肉質で、体は引き締まっている。

『じゃあ、そこに横になりなさい。』
女教官にベッドに横になるよう、命令された。

ベッドに横たわると、女教官は男の手足を拘束具でベッドに固定する。
『あなたがこれから戦う敵の組織は、人間の快楽をも武器にする組織です。
 その快楽に負けたら、待っているのは・・・死あるのみ・・。』

女教官はそう言って、自らの手を男の足にそっと伸ばして来る。
女教官は、足の特定の部位を探しているのか、ツボを押すように力を入れて触っている。
最初は、痛いだけだったが、次第に異様に下半身が熱くなっているのがわかる。
指で押される度に体に熱がこもり、ペニスが段々と鬱血して行く。
『ふふっ。まだこれは序の口よ。』
女教官は、そのペニスを尻の下に敷き、男の下半身に跨ると、今度は腹や胸の愛撫を始める。
腹や胸、腕、それぞれに女の手が触れると、体の奥底から熱くなるのがわかった。
女教官を見る目が変わって行く自分に、図らずも当惑してしまう。
女教官の指先が、乳首に触れて小刻みに動く。
「んっ・・。」
『ウフフフ・・。』
女教官は、執拗に指で乳首の先を弄り続ける。
『だいぶ、目の色が変わって来たようね。』
「はぁ・・はぁ・・。」
猛烈に女性が欲しくなり、手足の鎖が無ければ女教官に飛びかかったかもしれない。
それ程までに、女教官の性技は長けていた。
しかし、その手足を拘束する冷たい感触が、なんとか思い留まらせていた。

『今度は、舐めるわよ。』
女教官は、艶然と微笑みなら、その顔をゆっくりとお腹の辺りに近づける。
チュ・・。厚い唇が、臍の辺りを這う。
(あっ!!)
声をあげそうになるが、こらえて我慢する。これは訓練なのだ。

ベロ・・ベロリ・・。
臍の周りを円を描くように、女教官の舌が舐める。

チュッ・・レロ・・チュッ・・レロ・・。
女教官の舌と唇が、段々と体を這い登って来る。
臍の辺りから鳩尾、そして胸。

チュウッ!
(くうっ!)
乳首を甘く吸われると、体が仰け反った。
『フフッ。』
コリッ・・。
歯で甘噛みされている。
(くうーっ・・・。)
しかも、口の中で舌は小刻みに動いているのだ。

女教官の口は、絶妙に蠢いた。
その淫猥な唇と舌は、ナメクジが這うように胸から首筋、そして顎。
最後は、口の端へ移動した。
柔らかく、ねっとりした女教官の唇と舌の愛撫に、もしも最終訓練だと
意識を集中させていなかったら、ボウッとした恍惚状態にされてしまっただろう。

『フフ・・よく我慢してるわね。』
覗き込むように顔を近づけて、見つめる女教官。
その手は、顔を両側から挟み込んで、顔を動かせないようにしている。
チュ・・。
女教官の唇が、一瞬、男の唇に触れた。
吸い付くような唇の感触に、背筋に電撃が走ったようだった。

再び目の奥を覗き込むように見つめる女教官の瞳は、挑むように怪しい色で光っている。
次の瞬間、ぴったりと唇がふさがれた。
ゆっくりと女教官の舌が、男の口に挿し込まれる。
ぬるり・・。生暖かい感触が、口の奥にまで押し込まれた。
れりっ・・。じゅる・・。じゅるるるるっ。
女教官は、荒々しく舌をなぶったかと思うと、今度は男の舌を強く吸い出して、
唇でその舌をしゃぶる。
口腔に起こされる快感に、堪らず目をつぶる。
『ちゃんと目を開けなさい。』
女教官は、言う。

挑むように見つめる女教官の目。
『口を大きく開けて。』
女教官に言われるまま、口を開ける。
女教官は、自らも口を開けて、熱い涎を喉奥へと注ぎ込んだ。
その涎は、不思議と甘い。
女教官は、口に何かを含んでいたのだろうか。

口に一杯に、異常な量の女教官の涎が溜められる。
『飲みなさい。』
女教官は、静かに命令した。
ゴ・・・ゴクリ・・。
甘い液体を飲み干すと、喉が焼けるように熱い。
そして背中が、カーッと熱く感じる。
その熱が背中から次第に広がって、体全体が熱を持ったように感じた。

『フフフ・・。』
女教官の手の平が、腕の外側をサッと撫でた。
「んんっ!!」
ゾクゾクする感覚が、突如腕に起こされた。
『いいようね。』
女教官は、満足そうに肯いた。
体中の性感が、とても鋭敏になったような気がした。

何だ!?薬か!?
頭の片隅では、薬を飲まされたと理解するが、もうどうする事もできない。
女教官の肌と触れている部分から発生する快感が、男の脳を焦がして行く。
男の顔は、女教官に引き起こされる快感と、理性で抑え付ける我慢との
葛藤の苦悶に歪みはじめる。

女教官は、男を包み込むように覆い被さる。
女教官のムッチリとした肉感のある体が、男の体の上に圧し掛かる。
汗に濡れた大きい胸が、男の胸の上で柔らかくたわむ。
女教官に飲まされた薬の効果で、女教官の胸の感触が増幅され、
まるで自分がペニスになって、胸の谷間に挟まれているような錯覚さえ覚える。
(くううう・・。)

女教官は胸を押しつけ、足を絡ませながら、男の耳をぴちゃぴちゃ舐める。
(くっ・・。)
女教官は、己の持つ淫猥な肉体全てで、男の快感を引き出す愛撫を続けていた。
既に男のペニスは、ピクピクと痙攣を始め、射精したそうに蠢いている。
女教官は体を引き起こし、豊かな尻と後手に回した手との間に男のペニスを挟み込んだ。
女教官の腰が、ゆっくりと動き始める。

にゅる・・にゅる・・。
(あっ。あっ。あっ。)
心の中であえぎつつも、男は歯を食いしばる。
頭の中は、下半身から伝えられる、フラッシュするような快感で一杯だった。

女教官の尻の谷間にペニスは圧迫され、裏筋は爪先で細かく刺激され、
次第に、男は発射寸前へと追い込まれて行く。

(くあぁっ!。イッてしまう・・。)
男は我慢するあまり手足に無駄な力が入り、体が反り返る。

次の瞬間。
パッ・・・。
女教官は、全ての愛撫を止めた。
わざと止めたのか、どれだけ我慢できるか試したのか、それはわからない。
ジワーっと、ペニスと脳に、高みに到達できなかった寂寥感だけが残る。

女教官は、ペニスが多少萎えるのを見計らうと、今度は、その萎えたペニスをしゃぶり始めた。
女教官のしなやかに動く舌で転がされたペニスは、再びみるみる大きくなる。
特にペニスに女教官の唾液がまぶされると、男はジーンと痺れるような違和感を感じた。
(これも、薬か・・。)
女教官は、自らの舌で、媚薬を男のペニスに塗り込んでいた。
更に、亀頭やカリ首を舌と唇で舐め尽くして、遂には鈴口をやさしく吸い上げる。

れり・・れり・・。ぬちゅ・・ぬちゅ・・。
チュウ・・チュウウウ・・。ジュル・・ジュルルルルッ!
(あぁ・。やはりダメだ・・。もう我慢できない。)
男は、歯を食いしばって我慢するが、女教官の器用な唇と舌が、
容赦無く男のペニスを責めたてる。
ヌルヌルヌルヌルッ・・・・。
女教官の細い指も加わり、男の発射を促している。
女教官は、男の感じている顔を観察しているのか、上目遣いにじっとこちらを見つめたまま、
指と顔、そして舌を激しく動かしている。
ほんのりと上気して赤みのさした女教官の顔が、激しい快感を更に増幅させた。

(もう・・ダメだ・・。くあぁっ!!)
ビュロロッ!!!ロロッ!!
遂に男は発射してしまう。
(あ・・。)
『ん・・んん・・・。』
女教官の喉が、艶かしく蠢いた。
れり・・れり・・。にゅるう・・。
女教官の唇から、ゆっくりと引き抜かれて行く。
ジュルッ・・ジュルルルッ・・・
(くぅ・・。)
女教官は、唇の先で最後の一滴まで、すすっている。

『フ・・。残念ながら、我慢できなかったわね・・。』
ビクンビクン・・。男のペニスは、その心地よさにまだ痙攣している。
男には快感の名残と共に、我慢できなかった悔しさが残る。

女教官は口を離しているが、手は、まだ快感の余韻に痙攣しているペニスの上に
そのままに置いている。
ヌル・・。女教官は、再び手を激しく動かし始める。

(あぁっ!)
男は、また湧き起こる快感に、体を硬直させ始める。
『まだ・・終わった訳じゃないのよ。』
女教官の思ったより柔らかい手が、亀頭の辺りを執拗に擦りつづける。

(くうっ・・。)
ヌルヌルヌルヌル・・・。
激しく擦られる女教官の手によって、男は、亀頭全体が熱くなるのを感じていた。
もし許されるならば、大声を上げて叫びたい程だった。
男は、腰を捻り、奥歯が痛くなる程、歯を食いしばって耐えている。

そんな男の様子を女教官は上気した顔で見ながらも、手は素早く動かしている。
『今度は、我慢できるかしらね。』
女教官は、楽しげな様子で言う。
ヌルヌルヌルヌルッ!!!
デコボコとした女教官の指の節が、耐えられない快感の波を送って来る。
(あ゛あ゛あ゛ーっ。)
男は、心の中で絶叫する。

ジャッ!!!
女教官の手の中でペニスが痙攣し、サラサラした液体が、壊れた蛇口の様に流れ出た。
(あぐっ!!)
ジャッ、ジャッ、ジャー!!。
女教官の手の動きに合わせて、液体は漏れているかのように流れ出す。

「んんんっ・・。」
男は、足をビクビクとさせながら踏ん張っている。
シャッ!ジャーッ!
『ウフフ・・。』
女教官は、満足そうに手を動かしている。

ジャッ!ジャッ!ジャアー・・・。
女教官の手の動きがゆっくりになるにつれて、液体の放出も収まって行った。

(あ・・。あぁ・・。)
男は呆然自失になっているようだった。口の端からは涎と泡が覗いている。
目の焦点もぼんやりとして、定まっていない。

女教官は、そんな男をそのままにして、そっと部屋から出ていった。

               ◆

秘密刑事の本部へ、通信で訓練結果が報告されている。

「彼は、秘密刑事として使いものになるかね?」
『声を上げなかった所を見ると、見所はあると思います。
 きっと秘密刑事として活躍してくれる事でしょう。』
答えている声は、あの覆面の女教官のものだ。
「了解した。ありがとう。」
プツン。通信が切れた。
黒い覆面姿に戻った女教官は、全てやり切ったように通信機の前に立っていた。
しかし、もう次の秘密刑事の候補者達がすぐにやって来るのだ。
覆面の女教官は、通信機の前から颯爽と立ち去った。

この覆面の女教官の真の姿を知る者は、秘密刑事隊のトップ他、
極僅かの人間にしか知らされていなかった。
その真の姿とは・・・。

END


サキュバスター3 第1話 サキュバス改造人間
サキュバスター3 第2話 恐怖!蜂女現る。
サキュバスター3 第3話 サキュバス洗脳解除
サキュバスター3 第4話 サキュバスター3、参上!
サキュバスター3 第4.5話 怪奇!キス魔サキュバス
サキュバスター3 第6話 奇物!魔のサキュバススーツ
サキュバスター3 第7話 戦慄!後家蜘蛛女

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テーマ : アダルト小説総合 - ジャンル : アダルト

タグ : フェチ  連作 

サキュバス竜宮城 (4) 酒宴

お雪という女性に、この屋敷の主人である乙姫様と面会するまでは、
帰らないで待っていて欲しいと言われ、ただぼんやりとしたまま、
部屋の中で時間を過ごすしか無かった。

どれ位待っただろうか。
『失礼します。』
お雪が部屋に戻って来た。
『乙姫様が、お会いなるそうです。』

一体どこをどう歩いているのかわからないが、かなり広いお屋敷の中を
お雪に手を引かれるまま、ぐるぐると長い事歩かされた。
この竜宮城という所は、迷路のように入り組んでいる。

歩いている途中、思いきって、お雪に聞いてみた。
「ここは海の中・・ですよね?」
『はい。海の底深くに、この竜宮城は建てられております。』
お雪は、笑顔で答えてくれた。
こうあっさりと答えられてしまうと、逆に返す言葉が無い。
廊下から見える景色は、空にお日様が無い事さえ除けば、地上と何ら代わり無い。
ここは、本当に海底なのだろうか?

そうして、ぐるぐると屋敷の中を歩いて通されたのは、明るい大きな広間だった。
お雪の様な侍女らしき女性達が、かしずいたままズラリと並んでいる。
その様子だけで、既にかなり圧迫感がある。
女達の甘い脂粉の香りが、もわっと部屋に立ち込めているような錯覚さえ覚える。

遥か奥の、一段上になった所に座っている女性が、乙姫様なのだろう。
御簾が下がっていて顔をよく見る事ができないが、その小さく見える姿は、
不思議な事に、背中から光が差しているかの様に輝いて見える。

乙姫様らしい女性が、側の侍女に耳打ちすると、その侍女がその又次の侍女へと耳打ちする。
伝言は、次から次へと伝えられて、お雪の耳まで届いたようだ。
『乙姫様が、お側に寄るようにおっしゃっています。』
お雪が、そっと耳打ちして教えてくれた。

座ったまま、ゆっくりと近づいて行くと、御簾の向こう側に、
空に溶けてしまいそうな透明感のある女性が座っているのがわかった。
これほど美しい女性は、今まで見た事が無い。
見るからに近づきがたい。素直にそう思った。

乙姫様のかなり手前の方で平伏すると、乙姫様が声を掛けてくれた。
『我が僕を助けてくれたとか。その礼に宴を催したい。
 すぐに帰りたいとは聞いているが、もう少し残ってくれぬか。』
その鈴のような美しい声に、ただ平身低頭で肯く事しかできなかった。

               ◆

乙姫様が催してくれるという宴を断る事も、当然できなかった。

歓迎の宴は、屋敷の中の大きな庭園で開かれる事になった。
乙姫様こそ、姿を現わさなかったものの、二人の艶やかな衣装の女性が脇について、
酒や食べた事の無いご馳走を甲斐甲斐しく口に運んで、世話してくれる。

お雪が相手をしてくれるのかと思っていたが、残念ながらそうでは無かった。
少し寂しい気分になったが、お雪という女性は、宴席での相手をするような位の
侍女ではないという事なのだろう。

相手をしてくれた女の一人は、見るからに肌の白い体つきの華奢な女で、
もう一人の方は、ぽってりとした唇の厚い肉感的な美女だった。

唇の印象的な美女は、お福と名乗った。
一方で、抜けるように肌の白い女は、名前を聞いても、にこりと笑うだけで
一言もしゃべらない。
肌の白い女の名前をお福に尋ねようとしたら、お福は頬を膨らませて、いじけてみせた。
『私よりも、そちらの女を選ぶのですね!』
「いや、そう言う訳では・・。」
『冗談で御座います。その女は、み月と申します。よしなに。』
お福がそういうと、み月という呼ばれた女は、手を口に添えて笑ってみせた。

そんな二人が、笑顔で酌や話の相手をしてくれる。
楽しい時間は、あっという間に過ぎて行った。

気がつくと空の色が、段々と黒さを増して行く。どうやら、日が暮れているらしい。
お日様が無いので、空の明るさだけが時を告げている。
庭にかがり火が焚かれ、手入れのされた庭園は橙色の光で照らされて行く。

女達の顔も炎で煌煌と照らされると、昼間とはまだ別の女のように見えた。

『そろそろ、あれを。』
お福の合図で、女達がぞろぞろと現れた。
女達は、戸板程の大きなもある巨大なまな板を幾つも運んで来る。
その上には、女が裸のまま寝そべっていた。
まな板に乗った女達は、ほんのりと顔を赤らめつつ、こちらをじっと見つめている。
そんなまな板が、目の前にどんと置かれた。

一体これは・・?

脇に控えているお福が言う。
『わかめ酒です。』
わかめ酒?
『そこに口を付けて、啜ってお飲みください。』
「えっ!?」
お福は、指し示したのは、女の下腹部の部分だった。
確かに女の股の部分に波波とお酒が、注がれているようだ。
よく見れば、酒の中に本物のわかめがゆらゆらと揺れている。

「ちょっと、それは・・。」
いくらお酒が入っているとはいえ、さすがにそれは、はばかられた。

『そうですか?おいしゅうございますのに。』
そう言って、お福は女の下腹部に口をつけて啜りはじめた。

ちゅるちゅるちゅる・・。
『あ・・。』
お福に吸われて、酒器役の女性は小さく声をあげ、顔を赤らめる。

その様子を見つめるお福の目は、怪しく光っている。
ぴちゃぴちゃぴちゃ・・。
お福は女の股に顔を埋め、音を立てて、股の間に注がれた酒を舐めている。
『あぁ・・。』
大きく吐息を声を漏らす、酒器の女。

『これ、声を出すなんて、はしたない。客人の前ですよ。』
顔を上げてお福が言う。
『申し訳ありません。』
酒器役の女性は、顔を真赤にしつつも、目に涙を浮かべて言う。
『ふふ・・。』
ちゅるちゅるちゅるちゅる・・。
お福が笑みを浮かべて再び口を付けると、酒器役の女は、体をもじもじとさせながら
必死に何かを耐えている。
『んん・・・んん・・。』
ちゅる・・ちゅるるっ・・ちゅるっ・・。
『ふふっ・・おいしゅうございました。』
顔をあげたお福の口の周りが、酒に濡れて光って見えた。

『本当によろしいのですか?』
お福は、頬を染めて、怪しげな瞳で見つめている。
言葉に詰った。
『どうかなさいましたか?』
「いや・・。」
『そうですか・・。では・・。』
パンパン!お福が手を打つと、女達は下げられて行った。

そして再び、新たに巨大なまな板に乗った裸の女達が運ばれて来た。
今度の女達には、食事がその体に盛り付けられている。

『女体盛りでございます。』
そういうお福の声が、遠い所から聞こえて来るようだった。
酒を飲み過ぎたのかもしれない。
鯛や平目等の刺身はもちろん、赤貝やさざえ等の貝が体の上に盛られて、
裸の女の大事な部分を隠している。

『ホラ、ここのあわびがこりこりして、おいしゅうございますよ。』
体の上に盛られた女性が、赤い顔をして、じっとこちらを見ていると思うと、
やはり箸が出ない。

お福が、あわびの刺身を一切れ取って、口に運んで来る。
『あーん・・。』
「あ・・。」
口にすると、確かに潮の香りがしておいしい。歯ごたえも、確かに感じるが・・。
でも・・、この味・・。

お福は、今度は胸の辺りの刺身を摘んだ。
女の肌が露になって行く。
『うふふ・・。』
ツン・・。お福は塗り箸の先で、女の胸の突起をわざと摘んで見せた。
盛り皿役の女は、口を真一文字に結び、顔を赤らめて耐える。
ツツツ・・・。
お福は、塗り箸の箸先を女の肌の上で滑らせる。
『んん・・。』
お福は、楽しそうに盛り皿役の女が悶える表情を見つめている。

そして、箸先が、あわびや赤貝の刺身で隠された秘所へと辿り付く。
ツン・・。
お福は、箸先で貝の刺身を摘んだ。
『きゃっ・・。』
女は、声をあげた。

『うふふっ。間違えたかしら・・。今のは、ごめんなさいね。』
そう言って、お福は箸を置きながら、こっちを見る。
何故かお福の顔を、まともに見られなかった。
「もう食べられない。」
そう言うのが、精いっぱいだった。

『そうですか?変ですね。まだ、ほとんど召し上がってないのに・・。』
箸を置きながら、お福は残念そうに言った。
『では、舞でも。』
そう言って、お福は、手を叩く。

すると今までの舞と異なり、肌も露な女達が幾人も現れた。
かがり火の明かりだけの薄暗い中。
庭に作られた舞台で、幾人もの女達が舞いを始める。
橙色の輝く、女の白い肌。
その体には、薄い桃色の布が申し訳程度に巻き付けてある。
しかし、その桃色の布でさえ、薄過ぎて下の肌が透けてしまっている。

女性達は、その布をくるくるとほどくと、布を蛇のように宙に舞い踊らせてみせた。
すごい・・。
薄い布が、生き物のように宙を舞っている。
そして、その薄い布が、女達の大事な場所だけは、何故かひらひらと隠してしまう。
女達は、秘所を絶妙に隠しながら体をくねらせて、艶かしい踊りを見せつける。
激しい踊りに女達の体には汗がじっとりと浮かんで、その肉体が怪しげな光を放ち始める。

女達は対になって、体を絡ませ合い。淫らな動きを見せ始めた。
あたかもそこで交わっているような・・・。そんな踊りだった。
女達は、声こそあげないが、口を大きく開けて、息をしている。

『あっ・・ああん・・。』
聞えないはずの嬌声が、耳に聞こえて来るようだ。

一瞬、手で目を覆った。その手には、べったりと汗がついた。
気がつくと、額が汗でびっしょりと濡れてしまっていたらしい。
『どうかなさいましたか?』
お福が聞いてきた。
「いえ、刺激がちょっと強かったようです。」
そう答えるが、お福の顔は、よく見ると楽しげに見えた。
『そうですか・・。これからが楽しゅうございますよ。』

お福の指差す方向を見ると、女達がこちらへと近づいて来る所だった。
女達は、ずらりと目の前に並んでいる。
汗に体を光らせた裸の女達が、まるで誘うような手つきで布をひらひらとさせ、
自分の周りをぐるぐると回り始める。
美しい体を見せ付けるように、くねくねとくねらせながら、周りをくるくる回る。

そして、顔のすぐ目の前を、桃色の薄絹がひらひらと揺れる。
女達の汗混じりの体臭が、その顔に触れんばかりの薄絹の布から匂って来るようだった。
体が熱い。目の前がくらくらする、酒を呑み過ぎたせいだ。
いや、本当に酒のせいだけなのだろうか・・。

『大丈夫でございますか?』
耳元で、お福の声がするが、天地がくるくると回っているようだ。
覗き込む、お福ともう一人の女が見える。
いや、覗き込む大勢の女達の顔がぐるぐると回っている。
どの女達も、満面の笑みを浮かべている。

ぐるぐるぐる・・・。ぐるぐるぐる・・・。

ぐるぐるぐる・・・。


サキュバス竜宮城 (1) 亀を助けるの巻
サキュバス竜宮城 (2) お雪登場。
サキュバス竜宮城 (3) 朝湯
サキュバス竜宮城 (4) 酒宴
サキュバス竜宮城 (5) お福
サキュバス竜宮城 (6) み月

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サキュバスの塔(10)-2 邪神サキュバス 快楽編

「うぅ・・。」
負けた・・。女に剣を奪われた時、既に負けは決まっていたのだ。

力も無く、邪神の女の膝まくらの上に寝かされていた。

『確かに姉さんと妹の両方の力を受け継いだだけの事は、あったわよ。』
邪神の女は、そう言って顔を撫でる。
『今までで一番強かったわ・・坊や。』
そう言って覗き込む、女の顔は、美しい。
あの女神と偽神の二人に、とてもよく似ていた。
チュ・・・。女の唇が額に押し当てられる。
「あ・・。」
体から、激しい痛みが消えて行く。
『ふふふ・・・。』

チロッ。
笑みを浮かべる女の口から、ピンク色の舌が覗く。
チロチロ・・。

ピンク色の舌が、女の口の両端を同時に舌なめずりしている。
おかしい・・。どうして、口の両端を同時に舐められるのか・・。

『どうしたの?私の舌がそんなに珍しいかしら。』
そう言って、口を大きく開けた女には、舌が2本生えていた。

美しい女の顔が近づく。
『あむ・・。』
柔らかな女の唇が、口を塞いだ。
ぬる・・。2枚ある女の舌が、口の中に忍び込んで来る。
れりれり・・れりれり・・。ぬちゅ・・ぬちゅぬちゅ・・。
女の長い2枚舌が、両側から舌を挟み込む。まるで2人掛かりで舐められているようだ。
バキッ・・バキバキッ。
着ている魔法の鎧を、女の4本の腕が、いとも簡単に破壊してしまう。
そして女の体からも、着ている鎧が女の体に溶けるように消え失せてしまった。

女は、2本の腕で両足を掴み持ち上げると、尻穴も露な恥かしい格好をさせた。
そして顔をペニスの前に近づけると、甘い息を吹きかけた。
『ふっ・・。抵抗しても無駄な事は、わかってるわよね?』
「く・・・。」
この女相手に、力でこの体勢をひっくり返すのは不可能だった。

足を掴んでいない、もう2本の手が、縮んだペニスを指先で確認するかのように触っている。
むく・・むく・・。
冷たい女の手に触られて、ゆっくりと、そして次第に膨らんで行く。
『さすがね。こんな状況でも、こんなになるなんて・・。』
この女は、バカにしているのだろうか。羞恥で体が熱く感じる。

チロ・・チロッ・・。
下半身に顔を近づけた女の2枚の舌が、ペニスの前でイヤらしく踊る。
むく・・むく・・。
その動きを見ているだけなのに、体が勝手に反応してしまう。
『うふふふ・・。』
ジワー・・。熱いものが、体の奥から漏れ出してしまう。
『もう我慢できないみたいね・・。あははは・・。』
屈辱的だった。しかし、女の腕を振り解く力さえも、もう残っていなかった。

レロッ。
「あっ・・。」
『ふふ・・。いい味・・。』
女は細い舌先で、溢れた汁をすくい取るように舐めた。

ちゅ・・ちゅうっ!!・・。
女は、一瞬唇を押しつけて、管の中に溜まった汁を強く吸い取った。
「くあっ・・。はぁ・・はぁ・・はぁ・・。」
『んふふ・・。あむ・・。』
女は、遂にペニスを口に咥え込んだ。
女の口の中では、2枚の舌がヌルヌルと何かを誘うような舞を踊っている。

「あっ・・ああぁ・・。」
『どう。私の口の中は、気持ち良いかしら?』
女の声が、直接脳に響く。
女は、上目遣いにニヤニヤしながら、ペニスをしゃぶっている。

『ホラ。片方は巻きつけて、もう片方の舌で亀頭を撫でまわしてあげる。』
しゅるしゅるしゅるっ。ぴくぴく。さわさわ・・。さわさわさわっ。
「あっくぅ・・。」
カリ首に巻きついた舌は、ピクピクと脈動して刺激し、
もう一枚の舌は、亀頭を上から、ザラザラと撫でまわしている。

2枚の舌先で、ぬるぬると異様に多い唾液をこすり付けては、ベチョベチョに濡らして行く。
「くっ・・くぅ・・。」
ぬるり・・。女の口から、やっと引き抜かれた。
『2枚の舌を楽しんで貰えたかしら?これからもっと気持ち良くなるわよ。』
そう言った女の舌が、蛇のように細く長く伸びて行く。

ぴとぴと・・。舌の先端が、尻の穴を周囲を弄っている。
『ヒクヒクしてるわね・・。ホラ・・。』
ぬる・・。
「くあっ・・。」
お尻に・・お尻に女の舌先が・・。
ぬるっ・・ぬるりっ・・。
「くあああ・・。」
尻穴に、長ったらしい舌が出たり入ったりを繰り返す。
その快感に身悶えしようとしても、4本の腕ががっちりと体を抑えつけている。
『うふふ・・。気持ち良いでしょう。こっちの穴はどうかしら?』

こっちの穴・・?。どこの穴だ・・?
女のもう一枚の舌も、細く長く伸びていた。先ほどよりも更に細く長い。
まさか・・。
「やめろっ!!」

極細の舌先が、鈴口の辺りを刺激する。
穴の淵を細い舌先が舐める。
「くあああっ!!」
『ふふっ。敏感なのねぇ。更に奥の方はどうなのかしら。』
つぷっ!!
「ああああっ!!!」
尿道に!!敏感な尿道口に舌先を捻り入れられてるっ!!
ニュル・・ニュッ・・。
『ふふ・・。勇者様は、これに耐えられるかしら?』
ニュルッ!!ズッ・・ツツツッ・・・。
「くああっ!!」
奥まで管を広げるように、舌が入って来た。
尿道の内側に、異物感を感じる。
「やめ・・ろぉ・・。」

ピリッ。
「くああっ!!」
強い刺激を奥の方、付け根の辺りで感じた。
『どうしたの?ホラ・・ここ?・・。』
ピリッ!ピリッ!
何かに・・奥の方で、舌先が何かに触っているのだ。
「くっ!ああああっ・・・。」
『うふふ・・。前と後の両方の穴から責められて、悶えるなんて・・。』
「くっ・・くああっ・・。」
ぬちゅ・・ズルッ・・ぬちゅ・・。
お尻の異物感と、前から挿入されている舌の異物感が、異常な興奮を引き起こしている。
「あっ・・あああっ!!」
ズルっ!・・ぬるっ!・・ズルルッ!!
目から勝手に涙がこぼれた。
「くっ・・くうううぅ・・。」
次の瞬間、突然2本の舌が引き抜かれた。

「はぁ・・はぁ・・」
涙目で、女を見上げる。
笑みを浮かべた女は、顔を紅潮させて興奮しているようだ。
『やはり勇者様の事だけはあるわね。この舌の責めに耐えられるなんて・・。
 やはりそうでないと・・。』
さわさわ・・。4本の手が、体を確かめるように下半身をまさぐっている。
『ふふ・・いい体・・。この屈強な体こそ、我が相手に相応しいわ・・。』
女は、4本の手の平で両太腿を撫でまわしている。

『この四本の腕で、今度は、更なる快楽を引き摺り出してあげましょうね。』
女の笑みに、背筋が凍り付いた。

               ◆

チロチロ・・。細い舌先が、時折、裏筋をくすぐるように舐める。
女に、再びペニスを咥えられて、萎えないように刺激を続けられている。

『ふふ、抵抗したら握り潰してしまうわよ・・。』
そういう女の手には、両手に一つずつ、陰嚢の玉が握られている。
ニギ・・ニギ・・。

痛いような、気持ち悪いような不思議な感覚が、背筋を登って行く。
ニギ・・ニギリ・・・。
『こんなにパンパン膨らんで・・。楽しみだわ・・。』
女は怪しい笑みを浮かべている。

「あっ!!」
乳首に感じた刺激に思わず声をあげる。
4本ある女の、残りの2本の手が、乳首を摘んで弄っているのだ。

『うふふ・・。乳首も感じるのね。ホラ・・乳首だけで・・どう?』
クリリッ!クリッ!
「あああっ!!」
乳首を触れているだけなのに、異常に興奮してしまう。なぜだ!?
『あははっ。いい声を漏らすのね。ホラッ!もっと鳴いていいのよ!』
クリッ!クリクリッ!
「くあん!!」
『あはははっ!アンアン鳴いてしまうのね。あはははっ!』
女は、楽しそうに高笑いをして、4本の腕を巧みに動かしていた。

               ◆

『さぁ、お遊びはここまでね。』
責め続けられた勇者は、ぐったりと横になっていた。

『さあ・・最後は、あなた自身が、ここに入れるのよ。
 この中には、この世では味わう事のできない至高の快楽が待っているわ。』

女は、足を大股に開いて、勇者に見せつける。

「いや・・だ・・。」
横たわる勇者は、息も絶え絶えに答える。
『うふふ・・。だけど・・嫌でも、入れたくなるわよ。ホラ。』
「ああっ!!」
ツプ・・。
女の腰から生える太い尻尾がしゅるしゅる伸びて、横たわる勇者のお尻の穴に、
その先端がめり込んだ。
『うふふっ・・。』
ツプツプツプ・・・。
尻尾の先端が微妙に震えて、尻穴に快感の漣を送って来る。
「くああ・・。」
『ホラ、もっと奥まで・・。』
ズブッ・・ズルッ・・ズルッ・・ズルゥッ!。
「かっ・・あぁ・・・。」
太い尻尾が、腸の奥までを占める。
『うふふ・・。どう?この感覚・・。』
「んっ・・んああっ・・。」
まるで、女の尻尾に快感を操られているようだ。
『ホラ・・ホラ!!』
「あっ・・あぁっ・・」
グググ・・・。力強い尻尾の動きに抗う事はできない。
尻尾に操られるように、体を無理矢理起こされて、女の方にふらふらと歩みよる。

『そう・・それでいいのよ。ホラ、早く。』
ペニスの先端が、無理矢理女の秘裂に押し当てられる。
もぐ・・。もぐ・・。ズ・・ズズズ・・。
女の秘唇に咀嚼され、奥へと飲み込まれて行く。
「あぁ・・。」

『ふふっ。やっと一つになれたわね。』
ぐぐぐっ・・。
尻に刺さった女の尻尾が、ゆっくりと折り曲げられて、もう逃げる事ができなかった。
完全にロックされてしまっているのだ。
『うふふ・・。もう逃げられないわ・・。』

女に4本の腕できつく抱きしめられた。
息もできない程に、強い。
『ホラ、イキなさい。』
女が耳元で囁くと、女の尻尾が前立腺をそっとなで上げた。
目の眩む快感が、突然はじけた。
ジュルルルッ!!
激しい快感と、わずかな痛みが混じったような快感が、腰の奥で感じる。
す・・吸い出されている・・。

『うふふ・・。ホラ、もう1回・・。』
コリッ!!
優しく前立腺が弄られる。
「かっ!!」
声も出ない。
ジュルルルッ!!
すごい激しく吸引されていた。
『あ・・。強い力を感じるわ・・。姉さん達の力・・。』
女も大きく口を開けて、あえぐように息をしている。

『今度は、ゆっくり・・。ね・・。』
コリ・・コリコリ・・。
「!!!」
ビュッ!!ビュビュッ!!
今度は、押し出されてる!!

遂に勇者は、だらしなく女に寄りかかってしまう。
もう自分で立っていられなかった。
女は、意識の無い勇者に囁き掛ける。
『あなたの力を、最期まで搾り尽くしてあげる。うふふ・・。』
そう言って、女は勇者の耳たぶをおいしそうに舐めた。

女の尻尾が怪しく蠢くと、男は快感に身を震わせる。
ビクッ!!ビクビクッ!!
女は、ビクビクと喘ぐ勇者の体を、愛おしそうに抱き続けた。

               ◆

体が青白くなりつつある勇者の成れの果てを、女は抱きしめながら呟く。
「この4本の腕で、あなたを強く抱きしめてあげる。この腕の中で永遠にお眠りなさい。」
邪神の女は、ぐったりしている勇者を、一層強く抱きしめた。
快感が走るのか、邪神の女に抱かれた勇者の体は、時折ピクンと反応する。
そして、勇者の体は、邪神の女の体に埋もれて行く。ゆっくりと溶けるかのように。
いや、勇者の体は、邪神の女の体にまさに溶けて行っているのだ。

勇者は、邪神の女の体に溶けて行く間、快感以外の自分の感覚が、
次第に無くなって行くのがわかった。
あるのは、至高の快楽だけ。
これこそが、この世にあらざる快楽だったのだ。
そして遂に、邪神サキュバスの快楽の海に、勇者の肉体は溶けて消えてしまった。

END


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サキュバスの塔(2) サキュバスバット
サキュバスの塔(3) ゴーストサキュバス
サキュバスの塔(4) サキュバスナイト
サキュバスの塔(5) サキュバスローパー
サキュバスの塔(6) リザードサキュバス
サキュバスの塔(7) サキュバスドラゴン
サキュバスの塔(8) 女神サキュバス
サキュバスの塔(9) 偽神サキュバス
サキュバスの塔(10)-1 邪神サキュバス - 戦闘編(非エロ)
サキュバスの塔(10)-2 邪神サキュバス 快楽編

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サキュバスの塔(10)-1 邪神サキュバス - 戦闘編(非エロ)

塔の頂上に捕らわれた姫を助けに向かった勇者の一人が、
今、魔物が巣くう塔の頂きに遂に辿り付いた。

               ◆

ギイーッ。重い扉を押し開けると、静寂が辺りを包んでいた。
この塔に巣食っている邪神は、一体どこにいるのだろうか。

カツ・・カツ・・カツ・・。
静寂を破る金属製のブーツの足音が、遠くの方から回廊の壁に反響して聞こえてくる。

この足音は・・黒騎士に違いない。
しかし、黒騎士は既に倒したはず。どうしてここに・・?
邪神の魔力のなせる技だろうか。

音のする方へと向かい、壁の陰から様子を伺うと、背を向けた黒騎士の姿が見えた。
やはり黒騎士か・・・。
すると黒騎士が、くるりとこちらに振り向いた。
黒騎士も、既にこちらの動きを察知していたらしい。

やるか・・。
壁の陰から飛び出すと、剣を振りあげて、一気に黒騎士との距離を詰める。
黒騎士も、剣を構えてこちらに向かって来る。

何っ!速い?!
ガギイッ!!
剣と剣が、魔法の火花を散らして擦れ合う。
互いの魔法の剣の魔力が、干渉しあっているのだ。

ガツッ!
黒騎士の体めがけて蹴りを入れ、黒騎士との距離を取ろうとするが、
黒騎士も体を素早く捩って蹴りをかわす。

こいつ・・・早い。あの黒騎士とは別人だ!

剣先で、黒騎士の兜のバイザーを跳ね上げるように下から狙う。
ガギッ。鈍い音と共に、黒騎士の顔が露になる。

「うっ・・。」
そこに現れたのは、黒騎士ではなく、あのドラゴンの顔だった。
ニヤリと笑みを浮かべたドラゴンは、口の中を真赤に輝かせつつ、大きく息を吸い込んだ。

まずい!
ドラゴンの口の前に盾を構えて、身を固くする。

ゴォォォォォオオオオッ!!
熱風が、体の脇を通り過ぎて行く。
魔法の盾が、真赤になっているが、ドラゴンの炎でも融ける事は無い。
ただ回廊の壁や天井は真っ黒に焦げて、焦げ臭い匂いが辺りに漂っている。

ギィッ!バギッ。バキバキバキィッ!
突如、着ている漆黒の鎧を内側から破りながら、ドラゴンの体が大きく膨れ上がって行く。

『ギギャースッ!!』
耳を劈くドラゴンの鳴き声が、回廊にこだまする。
黒騎士は、ドラゴンへと変化した。

いや、これはむしろチャンスだ。
体が巨大になった分、この狭い回廊では、素早く身動きが取れないはずだ。

シュッ!シュッ!
ドラゴンは、両手と尻尾を素早く動かし牽制して、なかなか近寄らせない。
しかし、ドラゴンが再び大きく息を吸い込んだ瞬間、その牽制の手が止まった。

今だっ!!
剣を水平に構えて、渾身の力を込めてドラゴンに体当たりする。
ギィンッ!!
固く響いた音を立てて、ドラゴンの胸元に、深々と魔法の剣が突き刺さった。

『ギギャオーッ!!』
ドラゴンは、炎の咆哮を口から漏らしながら、ゆっくりと身を横たえる。
ズン・・ズズン・・。
地響きを立てて倒れ込むドラゴン。

や・・やったか!?

ドロドロドロ・・。ぐつぐつ・・。
剣が突き刺さったままのドラゴンの体が、真赤なマグマのようになって融け出しはじめる。

なんだ!?何が起こってるんだ?
こんな風に融けるドラゴンは、見た事がない。
ドラゴンの残骸は、マグマような灼熱の色を見せる。

しばらく呆然と見ていると、真赤に融けた塊が、ひとつの形を取って行く。
蟻塚のように高く盛りあがると、触手や枝を伸ばすように細い分岐が生まれた。

その真赤な塊は、突き刺した魔法の剣を手に持った人の姿へと変わった。
まだ真赤に輝く人の姿をした何かは、女の声で話だした。
『あぁ・・素晴らしい剣ね。この魔法の剣は、私が貰っておくわ。』

何!罠かっ!?

女の姿をした何かは、ゆっくりと灼熱の色の赤から、元の色を取り戻して行く。
『ふふふ・・勇者様もここまでのようね。』
完全に姿を現した女は、しっかりと鎧を着込み、奪った剣の切先をしっかりこちらに向けている。

こんな化け物と闘う事のできる武器は、もう手元にはなかった。
格闘で戦うしかないのだろうか。

それに女の顔には、見覚えがあった。
あの女神。そして、女神を姉と呼ぶ偽神。あの2人に良く似た顔をしている。
今は、もう確信していた。こいつこそが、かの邪神なのだ。

拳を固める構えると、女は目を細くした。
『うふふ。素手でこの私に勝てるのかしら?』
美しい顔の女は、怪しく微笑んで、自らも剣を構えた。

その時だった。
ズボッ!ズボッ!ズボッ!ズボッ!
女の肩の辺りから、何本もの腕が突き出す。
女の肩から生えたそれぞれの手には、やはり同じような魔法の剣が握られていた。

ベタンッ。
次いで、重々しい音と共に女の尻の辺りから太い尾が振り下ろされた。
ブゥーンッ!
女に生えている尾は、うなりをあげて、先程のドラゴンのような力強い動きを見せた。

『さあ、いらっしゃいな。坊や。』
女は、何も握ってない手を差し伸べると、まるで子どもをあやすように言った。

武器は無いのだ。
拳を固く握り、そのまま邪神の女に突っ込んで行くほか無かった。


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