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サキュバスのふとん

冬の朝は、寒い。ふとんから出るのが、億劫な程だ。
ぬくぬくとした布団に包まれているのは、とても幸せだ。
それが、いたって普通の布団ならば・・・。

               ◆

朝、体をやんわりと包むような感触に、目が覚める。
布団の中に入っているのだから、当然の事だった。
しかし、布団が体の下まで巻き込んでいるのか、自分の手が出ない。

モゾモゾと肩を動かして、やっと手を出し、時計を確認する。9時過ぎ。
もう充分に、睡眠は取れただろう。まだ、部屋の中でも寒い。
しかし、いくら休みと言っても、もう起きる時間だ。
布団の中が恋しいが、手をついて布団の外へ這い出していく。

いや、出て行ったつもりだった。何かが足首をつかんで、布団の中に引き戻される。
(!!!)恐怖。
肩まで布団の中に引きずり込まれると、その足をつかんでいた手と思しき物は消えた。
本当に驚いた時には、声が出なかった。

更に、掛け布団が上から抱きかかえるように、体を巻き込んで行く。
柔らかく、それでいて確実に体をしっかりと捕らえている。
首まですっぽり包まれると、手を出すにも隙間が全く無い。
ぴっちりと包まれている。

端から見たら、大きな芋虫の様な姿ができあがったように見えるだろう。
布団の中では、足と手が、布団によってやんわりと押さえつけられている。
そして布団の内側は、背中や尻を撫でるように波打って脈動していた。

(ああっ!)自分の顔が、赤らんだのがわかった。
布団の撫でるような動きに、快感を感じてしまっているのだ。
巻き込んだ布団は、胸や尻、股間を執拗に触っている。
優しく、布団の上から揉み解すような手の動きが、はっきりわかるのだ。
しかし、そこには人がいる訳ではなく、布団が怪しく蠢いているだけだった。

布団は、股を割り込み、内股や尻の割れ目をなぞるように、触り始める。
うつ伏せに寝かされて、顔を枕に押しつけながら、体を支えているが、
快感に涎が口を伝い、涎で枕がしっとりと濡れはじめる。

明らかに女性の細い指先を持つ、手の感触だった。
柔らかく、しなやかで、その手の平が、布一枚越しに感じるのだ。
女性が、布団の中に隠れているような、そんな錯覚さえ覚える。

ズル・・ズルズルッ。布団が、体を飲み込み始める。
手も足も出ない状態では、どうする事もできない。
布団の縁が、牛が草を食むように、頭まですっぽりと飲み込んで行く。
布団の口が閉じられて、視覚も奪われた。

真っ暗闇の中、自分の吐息で顔が熱く感じる。
布団の甘い体への愛撫は、まだ続いてる。
視覚を遮られてしまうと、どうしても布団の中に人がいるような錯覚に陥る。
3人がかりで布団の中から押さえつけられて、その手で愛撫されている。
そう思うと、興奮が更に募ってくる。

いや、もう、既に布団の中に、女性の体がはっきりあるのがわかる。
薄い布団の皮一枚の向こうに、熱く柔らかい、蠢く女の肉体が入っている。

暗闇の中、自分以外の息遣いが聞こえている。
布団の皮一枚向こうの女性の腕と足が、グッと体に抱きついている。
耳には、布越しに感じる女性の熱い蒸れた吐息。
唇の柔らかい感触まで、耳に貼りついている。
ピト。唾液で濡れたような布団が、耳に密着する。

女は、覆い被さるように背中に乗り、その手で下半身をまさぐりはじめる。
もう片方の手は、尻の割れ目と肛門の辺りを布越しになぞる。

『・・興奮してる?・・』
色っぽい女の声。声だけで、股間が反応してしまう。
(このままだと、射精しちゃう・・。)体が、快感の為にくの字に曲がる。
そのくの字に曲がった体に、ピッタリと張りつくように布団も曲がって、
股間に添えられている女性の手が、射精を誘うように激しく動く。
『ホラ・・・出して・・・』
もう我慢できなかった。

「あっ・・。」ビュワーッ!!。パンツの中に、精液を射精してしまう。
パンツの中に、ジトっと冷たい感覚が広がる。
ファサッ。布団は何事も無かったように、元の無生物へと戻ってしまう。
ただの布団と、濡れたパンツだけが、後に残された。

               ◆

「あっ、出るっ!」
射精の直前の感覚に目を覚ます。
急いで手をパンツに潜り込ませるが間に合わず、パンツの中を冷たくしてしまう。

(夢精だ・・・。)
パンツを濡らした事に嫌悪感を覚えつつ、暗い部屋の電気を点ける。
まだ、4時過ぎだ。
パンツを換える為に布団を抜け出すが、布団はやはりただの布団だった。

たぶん・・・。
END
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