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サキュバスの塔(9) 偽神サキュバス

塔の頂上に捕らわれた姫を助けに向かった勇者の一人が、
今、魔物が巣くう塔の頂きに近づきつつあった。

               ◆

女神の祝福を受け、その体には溢れる力がみなぎっている。
階段を上り扉を抜ければ、そこに姫を捕らえた魔物、いや邪神がいるはずだ。

目の前の扉を押し開き、部屋に飛び込む。
一瞬、天と地がひっくり返ったように、上下の感覚を失ってしまった。
グラッと体が傾いたような気がして、思わず膝をつく。

しかし、それも一瞬で、膝をついたまま剣を構える事ができた。

ここは・・・。
女神と出会った、先ほどの階と全く同じ景色が広がっている。
既視感・・。

幻・・。それとも気のせいだろうか。
腰の袋には、女神に捧げたはずの宝珠が戻って来ている。
先ほどと同じように祭壇に宝珠を捧げると、光が天井から差し込む。

全く同じ光景だ。

そして、爆発するような眩しい光の中から、再び女神が現れる。
『あなたに渡す力があります。受け取りなさい。』
女神は、そう言いながら手を差し伸べる。

頭には、何かチリチリとした違和感が走っている。
しかし、差し伸べられた美しい女神の手を見て、自ら手を伸ばしてしまう。

指先が女神の手首に触れた瞬間、女神が突如腕を伸ばし、手首を強く掴んだ。
『やったわ!姉さんの力はいただいたわよ!』
女神に掴まれた場所が、猛烈に冷たく感じる。
氷を押し当てられているようだ。
腕を引こうにも、女神に物凄い力が掴まれていて、振りほどけない。

女神の顔は、神々しい顔から毒々しい女の顔に変わっている。
いや、顔は全く同じなのに、どこか歪んでいるようだ。
その顔も次第に目の前に紗が降りたように、見えなくなって来ている。

足がガクリと折れた。もう、足に力が入らない。
『あははははっ!!』
女神は、下品な高笑いをしている。
その美しくも卑しい笑顔。
やはり、先ほどの女神ではないのだ!

バサッ!
わずかに残っていた視野に、女神の背中から蝙蝠の羽が生えるのが、見えた。

そして、男は暗い闇にゆっくりと落ちて行く。

               ◆

ピチョン・・ピチョン・・。
水の滴り落ちる音。
鼻をつく、じめっとしたカビ臭い匂い。

冷たい石の感触が背中に感じる。
起き上がろうとして、ピインと手足が鎖で繋がれている事に気づく。
しかも、裸だ。
裸で、石の台の上に拘束されているのだ。

あれだけ塔の中を苦労して集めた鎧や兜、全ての装備が奪い去られていた。
目の前が、真っ暗になるような思いがする。

ただ小さい橙色の明かりが、ポツンと部屋を照らしていた。

スーッ。何かが部屋にいる気配が起こる。
先ほどまでは、感じなかったのに・・。
何も無かった空間に、突然、人が現れたような気配だ。

『目が覚めたようね。ウフフ・・・。』
暗闇にぼんやり浮かんで来たのは、先ほどの女だった。
女は、黒い皮の鎧を着ているのか、白い顔と腕だけがわずかに見えた。

そっと女の手が腹の上に置かれる。
もぞもぞと動く冷たい女の手。
女の手に触られると、抵抗する気力が失ってしまう。

『これだけ精気を抜かれても、姉さんから貰った力を吐き出さないなんて・・。』
女の顔は腹を撫でながら、顔を覗き込んで来る。

『さすが姉さんが見込んだだけの事は、あるわね。』
眼前に近づく赤い唇が、ヌラヌラと仄かな明かりに反射して光る。
女の唇から漏れる甘い吐息が、かすかに鼻をくすぐった。

ベロオ・・・。突然、女の太く長い舌が頬を舐めて、唾液を擦り付ける。
「あっ!」
その感触に、思わず声をあげてしまう。
頬が冷たい。いや、異常に冷たい。単なる唾液の冷たさではない。

『ウフ・・。最後の一滴まで、力を吸い出させてもらうわよ。』
女は、唇を頬につけて、ちゅるちゅる音を出して何かを吸っている。
「あああああっ!!!」
女の唇によって、何かが頬から吸い出されているようだった。
自分の叫び声が、かすれて行くのがわかる。
「あ・・あぁ・・ぁ・・!!!」
最後の方は、声にならなかった。

『だって、あなたが姉さんから貰った力は、元々私のものなんだから。』
女が頬から唇を離した事もわからない位、強い疲労感が体を襲う。

女の顔が離れて行く。
『姉さんは、ひどいと思わない?』
女は語り続ける。
『実の妹である私から、女神の力を奪うなんて・・。』
女の手が、太ももを撫でている。
背筋がゾクゾクとしているが、体を鎖で拘束されている今、
体をわずかに捻る事位しかできない。

『そのおかげで、こんな姿よ。』
バサアッ!!
女の背後で、何かが蠢く気配を感じた。
女の手が、その背後の何かを掴んで見せる。

黒い布・・いや、羽根だ!
意識を失う前に見た、蝙蝠の羽根だ。

女は、パッと手を離すと、背中の羽根を小さく折りたたんでしまう。

『ま、あなたから力を抜いて返してもらえば、元の姿に戻れるけど。』
女の両手が、両太ももに置かれる。

ゾクゾクゾクッ。
体がムズムズとする。
『フフッ・・。あれだけ吸われてるのに、抵抗するなんて・・。かわいいわね。』
女の両手が、中心へ向かって行く。
『ホラ・・早く私の力を返して頂戴・・ねぇ・・。』

(あっ・・。)喉から声はでなかった。
条件反射で、体が仰け反ろうとすると、ジャリッと鎖がピンと張られる音を立てる。

女の片手が、陰嚢をギュッと強く掴んで、手の平に包み込む。
そしてもう片方が、陰茎をゆっくりと起こして行く。

女の両手が股間に添えられて、その様子を女は熱っぽい目で見ている。

グニグニ・・。陰嚢が強く揉まれている。
(んんんっ・・・。)
気持ちの悪い感触がこみ上げて来る一方で、短調なそのリズムが体の中で
何かのスイッチを押しているようだ。

クニクニクニ・・。
まだ固くなりきらない陰茎が、女の手の中で弄ばれつつ、次第に固さを増して行く。

女が赤い唇を大きく開いて、ダラーっと透明な唾液を垂らす。
ツツツー・・。ありえない量の唾液が、女の口から吐き出される。
ヌチャ・・。ヌル・・ヌル・・。
トロトロとした透明な女の唾液が、白い女の手によって、陰茎に塗りつけられて行く。

クチュ・・クチュ・・。女の手の動き合わせて、音が汁気のある音へと変っていく。

『フフフ・・。ピクピク反応して来たわね。』
クチュ・・クチュ・・。
緩慢にスライドする女の指の筒が、コリコリとカリ首を掻く。

『もっとトロトロしてあげるわ。フフ・・。』
ダラー・・。またも異常な量の透明なぬるぬるとした唾液が、女の口から溢れる。
股間は、ぬるぬるとした液にまみれて、べちょべちょになっている。

グチュ・・グチュ・・。
『そろそろ出したくなって来たんじゃないの?ホラ、いいのよ。出しても。』

(あああ・・・あ・・・あ・・・)
女の腕の力はそれ程でもないのに、腰をひねって女の手から逃げる事もできない。

『ホラ!早く出しなさい!姉さんに貰った力を全部!』
グチュグチュグチュグチュッ!
女の指の筒が激しく動いて、イヤらしい音を部屋に響かせる。
(あああああああっ!)
もう我慢できない!出るッ!!

ギュウウウッ!!
その時、陰嚢を握る女の手に、力が込められた。

(あっ!)
ビュルルルルルッ!!
(あ・・・。)
放出と共に、腹の底から力が抜けて行く。
ビュルッ!ビュルッ!

痙攣と共に起こる快感。そして、頭の芯から痺れて意識が半ば遠くなる。

体から力が抜けて、手足がだらりと弛緩する。
虚ろな目で女を見ると、暗闇に女の体がほんのり光って浮かんで見える。
頭の中が混乱して、考えがまとまらない。

『あぁ・・・。かなり力が戻って来たわ・・。』
女は、喜びの声をあげる。

『ねえ、どうかしら?』
ファサ・・。女の背中に広げられた翼は、白い羽毛で覆われている。

力が抜けて、答える事もできない。
『もう、これは要らないわね。』

ピンッ。ピンッ。
体を拘束する鎖が、女の言葉と共に乾いた音を立てて独りでにちぎれ飛んだ。

ほのかに輝く女の体。その背中には、白い羽根が折りたたまれている。

『後、もう少しね・・。』
女は、両足首を乱暴に掴むとグイッと引っ張った。
ズルズルズルッ。石の上を滑り、女の近くに引き寄せられる。
グッ。女は両手に力を入れて、両足を押し広げて、大きく開脚させる。

(屈辱だ・・。)
泣きたい程に恥かしい。
女の手で、こんなあられもない姿にされてしまうなんて。
しかし、抵抗できる足の力も既に失っていた。

女がその身を乗り出し、股の間に自分の体を割り込ませる。
淫猥な表情を浮かべた、女美しい顔が、股間のすぐ前に近づいている。

『フフフ・・。』
笑う女の吐息が、陰茎に吹きかけられている。

『今度は、この口で直接力を吸い出してあげるわ。』
女はそう言うと、濡れた唇を大きく開けた。
『んむっ・・ん・・んん・・。』
女は、陰茎を口の中、奥まですっぽりと咥え込んだ。

れろ・・。
女の柔らかい舌が、裏筋に貼りついた。
チロチロチロ・・。女の尖ったピンク色の舌が、小刻みに動く。
その甘い感触に、背筋が仰け反る思いだが、体が言う事を聞かない。

(くうううっ!)
『早く出しなさいよ。抵抗しても無駄よ・・。』
女の意識が、直接の脳に流れ込んで来る。

れりっ。女の舌が、カリ首に纏わり付くようだ。
ぬらぬらとした口の粘膜の感触は、もう我慢できない。

「かはっ!」
ドクン・・ドクン・・。
『うふふ・・出た出た。これでまた力が返って来るわ・・。』
ゴクン・・。女の喉が、怪しく蠢く。

『最後の一滴まで搾り出させてもらうわよ。ホラ・・。』
女の指先が、そっとお尻の割れ目をなぞる。
異常な興奮が、体を襲う。
『ウフフ・・どうしたの?。お尻触られて、ピクピクしてるわよ。』
サワサワ。女の指先が、肛門の穴を触ってる。
『特に、この辺・・』

(あ・・やめてくれぇ・・・。)
そう思っても声は出ない。
『ウフフ・・。』
女は、無言で肛門の穴を指先で弄り続ける。

ツプツプ・・。女の指先が、肛門の穴に潜ろうとしている。
(やめろ・・・。)
しかし、体に力が入らない。

『どうしようかしら・・。』
女は、自分の人差し指をベローッと唾液をまぶすように舐めた。
妙にトロ味のある女の唾液が、たっぷりと指まとわりついて、テカテカと光っている。

『ウフフ・・。』
ソッ・・。女の細い指先が、肛門の穴に当てられている。
ツプ・・。女の指先が、ゆっくり肛門に沈んで行く。
(くっ・・くぅ・・。)
ズブ・・ズブ・・。
じわじわと女の手に力が込められると、その指先が肛門の奥まで入れられて行く。
肛門の奥までを、その異物感で埋められている感じがする。

『これから強制的に放出してもらうわよ。・・・ホラ。』
クイッ。肛門の奥、腸の方まで入れられた女の指先が、折り曲げられる。
柔らかい女の指先が、体の中を押している。

(んんんっ・・。)
何か、体の中から押し出されているような感覚が起こる。

『ホラ・・どう?わかるかしら。』
フニ・・フニ・・。女の指先が、体の中を押している。
体が、急に熱くなるような違和感を感じる。

『この状態で、ここを弄ると・・。』
女がもう片方の手で陰茎を握り、少しだけその手に力を入れた。

(あっ!!)
キュウウウウッ。肛門が勝手に締まって、女の指を締めつけている。
陰茎を握る女の指の命じるままに、勝手に肛門が動いてしまっていた。

『どうしたの?こんなに締めつけて・・。ホラホラ・・。』
キュウウウッ。ビクビクビクッ!
肛門の穴が、自分の意思とは関係なく、女の指を締めつける。

と同時に、なぜか快感が、頭に押し寄せている。
(あっ・・ああっ・・。)
目が虚ろになり、自然と口が開いてしまっている。
『ウフフ・・。口から涎が垂れてるわよ。そんなの気持ちいいの?。』

ピタッ。女の両手の動きが止まる。
(ああっ・・はぁ・・はぁ・・はぁ・・。)
今まで味わった事の無い快感に、めまいがするようだった。
(今のは、一体・・・。)

女の指先は、肛門の奥の腸の辺りで折り曲げられて、何かをピタっと押さえている。
体の奥がムズムズするようだ。

ムク・・ムク・・ムクムクッ。
女の指は全く動いていないのに、快感がいきなり沸きあがって来る。
(なんか・・おかしいっ!!)

ビクッ!ビクッ!ビクビクビクビクッ!
(なんだ!?気持ち・・いいっ!!!)
体の中が突然痙攣を引き起こして、快感を沸きあがらせている。
(ああっ。なんだこの感じ!?)

『こんなにビクビクさせて・・。ホラ、もう一回やるわよ。』
グニ・・グニ・・。体の奥が、女の指で弄繰り回されている。

(あああっ!!)
爆発するような快感が、急激に沸いて来る。
(やめっ・・やめてくれっ!!)

ピタッ。あと、もう少しの所で、女の指が止まってしまう。
(あああ・・。)切ない気持ちを、いつの間にか感じていた。

『後もう少しで、力を放出する体に変わるわね。』
女の指が、肛門の中で動かずに触っているだけなのに、
ゆっくりと快感が積み増しされて行く。

ビクッ!ビクビクビクッ!!
(くっ!!)
再び、快感と共に体の中が痙攣する。
(はぁ・・はぁ・・頭がおかしくなりそうだ・・。)

『ウフフ・・気持ち良くてたまらないっていう顔をしてるわよ。』
女の指が、体の中を強く押している。

コリ・・コリ・・。
女の指は、体の中から何かを押し出そうと動いているようだ。

(あっ!!熱いっ!!)
腰の辺りが、猛烈に熱く感じる。
(ダメだ!・・やめてくれっ・・)
その願いは虚しく、女の指は、体の中を執拗に弄り続ける。
『ホラ・・固くなって締まって来たわよ。そろそろイキそうなんじゃないの。ホラ!!』

コリコリコリ・・。女の指は、ぴったりと体の中に貼りついたように蠢き続ける。
頭の中に、何か煌きが見える。
(あっ。そこを触らないで!!)
強烈な快感が、一気に膨れ上がる。

(あぁっ・・・漏れる!!!)

ドックンッ!!!!
(!!!!っ)
ジャーッ!!

今までに感じた事のないような勢いで、体の中から何かが流れ出して行く。
(あああああっ!!!)

まるで、脳が爆発するような快感を感じてしまった。
快感のあまり、頭が真っ白になり、意識が遠くなる。

(はぁっ!・・・はぁっ!・・。)
ドクンドクンドクンドクンッ!!!
体の中は異常な痙攣を起こして、大量の何かを陰茎の先から放出して行く。
ジャーッ!ジャーッ!ジャーッ!!

(あ・・・。)
目の前が真っ白になった。
遠くで、女の声が聞こえる。
『ホラ!もっと出しなさい。最後の一滴まで!ホラッ!!』
肛門の中で女の指は、蠢き続けている。

(もう・・ダメだ・・。)
そう思いながら、猛烈な快感にもう逆らう事はできなかった。

ジャーッ!ジャーッ!
女の指が動く限り、力の放出は止まらない。

『アハハハハッ!ホラ!!もっとよ!もっと!』
真っ暗闇で、女の哄笑が小さく聞こえた。

               ◆

しかし、次の瞬間、雷に打たれたような衝撃が、体を突き抜けた。
頭の中は、真っ白になったが、かすかに女神の存在を感じたような気がした。
そしてそのまま、全く意識を失ってしまった。

気がつくと裸のまま、ぼんやりと塔の入口で寝転んでいた。
見上げると、高い塔が天までそびえているのが見える。

もう1度・・・登る・・。
塔の頂上は、無限の彼方に思えた。

END




サキュバスの塔(1) サキュバススライム
サキュバスの塔(2) サキュバスバット
サキュバスの塔(3) ゴーストサキュバス
サキュバスの塔(4) サキュバスナイト
サキュバスの塔(5) サキュバスローパー
サキュバスの塔(6) リザードサキュバス
サキュバスの塔(7) サキュバスドラゴン
サキュバスの塔(8) 女神サキュバス
サキュバスの塔(9) 偽神サキュバス
サキュバスの塔(10)-1 邪神サキュバス - 戦闘編(非エロ)
サキュバスの塔(10)-2 邪神サキュバス 快楽編

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テーマ : 官能小説 - ジャンル : アダルト

タグ : ファンタジー  連作  前立腺  肛門 

サキュバスター3 第3話 サキュバス洗脳解除

~ここまでのあらすじ~

ここは、女怪人クインビー・サキュバスに襲われている学校。
この学校の中では、クインビー・サキュバスにより淫らな人体改造が行われていた。

               ◆

一方その頃、学校の入り口では、下級工作員達が静かに見張りをしている。

「うわっ!」
突如、下級工作員の叫び声で、その沈黙が破られる。
暗闇の中を、2つの影が素早く動いていた。

「どうした!」
ザシッ!ズシン。
真暗闇の学校に、にぶい音が響く。

その2つの影は、人間の倍の力を持つ改造工作員達を、いとも簡単に倒して行く。
下級工作員の男達は、声も無く、一人、また一人と地面に倒れて行った。

「クインビー・サキュバス様、何者かに攻撃を受けています。」
下級工作員が、クインビー・サキュバスにすぐさま報告する。

『何!?・・・。・・・わかった。』
クインビー・サキュバスは、下級工作員の報告を受けるとすかさず逃走を図り、
学校から姿を消した。残された下級工作員の男達は、証拠隠滅を素早く行う。

更に下級工作員の男達は、攻撃をしかける2つの影を牽制しつつ、
倒された仲間の工作員を担いで、じりじりと少しずつ退却して行った。

下級工作員の中でも、リーダー格の男は、この2つの影に果敢に挑んで、
他の工作員を逃がしていく。
しかし、改造人間とは言え、相手が2人では、時間稼ぎするのが精一杯だった。

もう、逃げられない。
観念した工作員の男は自爆しようとするが、2つの影はその動きよりも早く、
改造人間である工作員の男を機能停止させた。

それは、改造人間に熟知している者の仕業だった。

               ◇

『目が覚めたようね。』
2人の女が、工作員の男の目を覗き込んでいる。
先程まで戦っていた、影の正体である2人だった。
既に手足は拘束されている。
改造された体内にあった自爆装置も、解除されてしまったに違い無い。

『私達は、貴方に危害を加えるつもりは無いわ。』
赤い強化スーツの女が言う。
赤い強化スーツは、秘密結社の幹部クラスが着ているはずの強化スーツだ。

「・・・。」
『やはり脳も改造されてるんじゃないかしら。』
今度は、青い強化スーツの女が言う。

『昨日の様子からすると、洗脳されているだけで脳改造までされてないと思う。』
赤いスーツの女が答える。長い髪が、その美しい顔をより一層印象付ける。

『洗脳を解く事ができるかどうかが、問題になりそうね。』
青いスーツの女が、自問するように言う。
青スーツの女の短い髪型は、とても理知的な印象を与えている。

『まずは、この強化スーツをなんとかしないと。』
青いスーツの女が、男の鼠径部の辺りを触る。
すると、男の背筋を快感が走り抜け、体がビクリと動く。
青いスーツの女がパっと手を離すと、その快感は止んだ。

『やっぱり、この強化スーツで快楽中枢を直接弄られてるみたいね。』
青いスーツの女が言う。
『あなたも苦しいかもしれないけど、ちょっと我慢してね。』

青いスーツの女は、一度大きく息をして、再び男の鼠径部に手を伸ばす。
男は、快感に身悶える。青い服の女の手が、鼠径部を何かを探す様に撫でまわす。

「ああっ!」
工作員の男は、快感に叫び声をあげる。
体の中の快感部分を直接、この女に撫でまわされているようだった。
「あううっ!!」

女は、男の体の鼠径部の辺りに切れ目を見つけ、そこに手を差し入れると、
力を入れて、その切れ目を大きく開く。

グイッ。
その中では、メカニカルな機構が光をチカチカさせて作動している。
更に奥には、得体のしれない生き物の様な肉質の物質が、ぐにゃぐにゃと蠢いている。

女は男の体の切れ目を開けて、その目で何かを探しているようだ。

『あったわ。』
青いスーツの女は、指で赤スーツの女に男の体の中を指し示す。
青いスーツの女が見つけたのは、ケーブルとそれに繋がる端子状の機構だった。
『間違いないわね。』
赤スーツの女が、確認する。
すると青いスーツの女が切れ目に手を入れ、ケーブルと端子を指でつまんで外に引き出した。

「ああ゛ーっ!!」
改造人間である工作員の男は、快感に絶叫する。
男は、剥き出しになった陰茎を、激しく擦られているような感覚を味わっている。

『少しだけ我慢してね。』
青いスーツの女は、辛そうな顔で男に言う。
しかし、男は激しく体を悶絶し、ピクピクと痙攣している。
その口からは、泡が噴き出している。

やむ得ず、赤いスーツの女が、悶える男の上半身をその両手で押さえつける。
そして、可愛らしい口元を男の耳に近づけた。

スルッ・・。
女の窄めた口の先からは、妙に長い舌が伸び、男の耳の中へと吸い込まれて行く。
その舌は、耳の奥最深部まで達すると、直接男の脳へ与えられている快感の信号を、
緩和するようなカウンター信号を、舌先から脳へ送りはじめた。
この赤いスーツの女は、普通の人間ではなかったのだ。

男の激しい痙攣は止まったが、それも体が時折、ビクビクと震える。
脳へ直接送られる快感信号を、完全に止める事はできないのだ。

(ああああ・・っ。)
青いスーツのの女は、男から伸びた端子を持ちつつ、自分の下腹部を探る。
すると、青いスーツの女の着ている強化スーツにも、スーッと切れ目が入る。
その切れ目の奥には、接続用の端子機構が用意されていた。

青いスーツの女は、自分の切れ目の奥の端子に、引き出した男の端子を接続する。
カチリ。
『あぁっ!』
2人の端子を接続すると、青いスーツの女は声をあげた。
短いケーブルの為に、男にまたがるような格好で乗っている青いスーツの女の体が、
男の体の痙攣と同期するように、痙攣する。
青スーツの女にも、接続されたケーブルを伝わって、快楽信号が流れて来ていた。

「ぐあっ!!」
再び男の口から、快感のうめきが漏れる。そして泡と涎が頬を伝う。

『クッ。』
青い服の女は、歯を食いしばりながら、自分の強化スーツを操作する。
ウィ・・ウィーン・・。
ちょうど強化スーツの臀部の辺りから、金属でできた尻尾の様な物が伸びていく。
ウィーン・・。
女の臀部から伸びる尻尾のような端子の先が、男の強化スーツの肛門の辺りへ向かう。

ウィ・・ウィ・・。
尻尾の先端が、肛門の辺りを何かを探す様に、なぞっている。
男は、肛門の周りで起こされる快感に、苦悶の表情を浮かべている。
「や・・め・・て・・くれ・・。」

探るように動く女の尻尾の先端が、男の肛門の位置にある、端子の接続口の蓋を見つけた。
尻尾の先が器用にその蓋を開けると、尾の先端は変形し、接続口の端子と合体する。
カチンッ。

(あぷっ。)
男の涎と泡だらけの口が、虚しくパクパクと動く。快感に、男はもう声すら出ない。

青い服の女が、ケーブルから漏れ感じる快感に、顔を赤らめながらも言う。
『コントロール機能にアクセスできたわ。洗脳解除してみるから男から離れて。』

赤い服の女は、舌をまきとり、男から手を離した。
男には抑制されていた快楽が、直接その脳に叩きつけられる。

(ひぎっ!イクゥ!!)
ビュロロロッ!!
男の脳は、大量の精液が流れ出すような快感に襲われる。
男の脳は、すでにパンク寸前だった。
「あぐぅーっ!!!」
男の体は、痙攣を起こしている。

青い服の女が、男に抱きつくように覆い被さり、耳元で言う。
『貴方は、もう自由なのよ。自分の意思で行動できるはずよ!』
青スーツの女は、男の下半身に繋がった端子を通じて、洗脳を解除するプログラムを送り込んでいる。

ジャワーッ!!
精液が、尿の様にジャージャーと流れ出すような快感信号が、男の脳を焼き尽くす。
青い服の女が男の体を抱きしめて、男のその痙攣を受け止める。

(ああっ!あああっ!!)
その快感による痙攣は、どれ位続いただろうか。
男の体は、快感の絶頂に力を使い果たし、今は力無く横たわるだけだった。

               ◆

赤い服の女は尋ねる。
『これで洗脳は解けるかしら。』

カチリッ。青い服の女は、男との端子の接続を外し、赤い女に向き直る。
『最後は、この人の精神力次第ね。洗脳で脳が侵食されていたら、、、』

赤い服の女が、言葉を繋げる。
『私達の仲間には、なってもらえないわね。』
『でも、今は一人でも仲間が欲しいわ。秘密結社サQバスを倒すために。』

赤スーツの女の瞳は、真赤に燃えていた。


サキュバスター3 第1話 サキュバス改造人間
サキュバスター3 第2話 恐怖!蜂女現る。
サキュバスター3 第4話 サキュバスター3、参上!
サキュバスター3 第4.5話 怪奇!キス魔サキュバス

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テーマ : 官能小説 - ジャンル : アダルト

タグ : 連作  人外  SF 

サキュバスター3 第1話 サキュバス改造人間

ここは、悪の秘密結社サQバスの秘密基地である。
一人の若き男が捕えられて、その体を魔改造されて、改造人間にされてしまっていた。

               ◆

「うぅ・・・。」

目を覚ますと、幾つもの眩しいライトが目に入る。
一体、何が起きたんだろうか・・。
寝ている体を、ゆっくりと起こそうとする。

ギシッ。
手足が固定されていて、動かす事ができない。
鉄の輪を、手首や足首に嵌められているようだ。
それに鼻をつく、この消毒薬のような匂い。
ここは・・・病院?

意識はまだ朦朧としているが、首が多少動くので、周りを見まわしてみる。
緑色の手術着を着た女性達が覗く様に、見下ろしていた。
マスクをした女達の顔は、目だけが覗いて見えている。

一人の女が、ボソボソとマイクの様な物に話しかけている。
すると、ガチャリという扉の開く音と共に、コツコツと歩く足音が近づいて来る。

『目は、覚めたかしら?』
髪のウェーブした妖艶な美女が、顔を覗き込むように話しかけて来た。
美女は、黒いビジネススーツを着ている。

取り囲んでいた手術着の女性達は、美女に一礼をして下がって行く。
一体、誰なのだろうか。

美女は、パチリパチリとベッドの脇にあるスイッチを入れるような動きをした。
そして、自分の手を男の着ている服の上から、胸の辺りにそっと置いた。

「ああっ・・。」
美女が手を置いた、胸の辺りから、くすぐったいような感触が湧き起こり、
背筋をゾワゾワっと駆け抜けて行くのがわかった。

『いい感度ね。フフフ・・。』
妖艶な美女は、うれしそうに笑う。

美女の手は、直接肌を触ってないのに、直接触られたように感じる程、
いや、それ以上に体は敏感に感じてしまう。何かが、おかしい。
美女は、その疑問を見透かしたように言う。

『我が秘密結社の最新技術で改造された、このボディは気にいってもらえそうね。』
美女は、胸まさぐりながら言う。

秘密結社・・?その疑問を考える前に、異常な快感が体を貫いた。
「あうっ。ああっ!!」
美女に乳首を弄られて起こる激しい快感に、悶えるしかなかった。
悶える様子に満足した美女は、手を離し、満足そうにこちらを見ている。

『あなたには、私の下で働いてもらうわよ。』
美女は、言う。
秘密結社・・。改造されたボディ・・?。働いてもらう・・?。訳がわからない。

艶かしく動く美女の手から紡ぎ出される異常な快感に、何も考える事ができない。
美女の少し開いた唇の中では、舌が濡れて光っている。

『どうしたの。返事は?』
美女の手が、股間に伸びる。
「ああっ!」
味わった事の無い、甘美な刺激が股間に伝わる。
『ハイはどうしたの、ハイは?』
美女のサディスティックな目。
『あまりに気持ち良くて、返事もできないのかしら。』
それでも美女の手が、休む事は無い。

『ホラ、イキなさい。』
美女の手が、一層激しく動いた。
「ぐわあああっ!」
ビュワーッ!。精液を発射する感覚が、脊髄を駆け抜けた。

『フフフ。ちょっと触っただけでイっちゃうなんて・・。
 もう改造前の体には戻れないわね。』
美女は、嘲弄するように言う。

『これからは秘密結社の為に、忠誠を尽くしなさい。』
何も答えられない。いや、答えようが無かったのだ。

『フフ・・。ちょっと脳をいじらないとダメなようね。』
美女の姿が、次第に変わって行く。
しっかりと着こなしていたスーツが、飴が融けるようにぐにゃりと変化する。
胸と腰の膨らみを強調するような、赤いボディスーツの姿へと変わる。
美女の腰からは、何故か長い尾が生えている。

美女は、秘密結社の女幹部なのだ。

               ◆

(!!!)
男は、驚きのあまり声が出ない。

女幹部の両手が、男を頭をやさしく固定する。女幹部の目と男の目が合う。
女幹部は、イヤらしい目で見つめている。

チロ・・。女幹部は、舌なめずりする。その様子はとても淫猥だ。

シュルシュルシュル・・。女幹部の舌が突然伸びて、男の耳に入り込んだ。
ヌルヌル動く舌が、男の耳の中の快感を励起する。
ズルズルズルッ!!!ニチャ・・ニチャ・・。

「あああ・・・。」
男は、呆然自失になり、声が漏れる。

次の瞬間、男は叫び声をあげる。
「あ゛あああああーっ。」
男は、股間が焼けるような熱さを感じていた。
男の股間の部分に、女幹部の腰から伸びる尻尾が、ホースの様に吸いついている。
ドクン・・ドクン・・。
女幹部の尻尾は、男の股間に脈動しながら吸いついている。

『これで、あなたも組織に忠誠を尽くさざるを得なくなるわよ。』
自分の舌が、男の耳の奥まで入り込んでいるのに、女幹部はしゃべり続ける。

男の股間に繋がった女幹部の尾は、蛇の様に蠢いている。
その動き合わせて、男の脳には快感の波が押し寄せて来る。

(ああっ・・。)
ビュワッ!。男は、声も出ないまま、快感に体が痙攣する。
ビュワッ!ビュワッ!。精液を発射する快感が、何故か何度も繰り返す。

(あはー・・・。)
何度も押し寄せる会館に、男の脳は、もう焼け切れそうだった。

『イってもイッても、終わらないわよ。
 何度でもイク快感が味わえるように、改造されてるんだから。』
女幹部は、男の耳の穴に入った舌をくねらせながら言う。
ビュワッ・・ビュワッ・・。男の頭の中は、次第に白くなって行く。

男の耳を責める女幹部の舌が、徐々に奥へ奥へと侵入して行く。
プツンッ。
「ア゛・・ア゛・・。」
一瞬の衝撃の後、頭の中が直接舌で舐られて、男の意識は燃え尽きた。

『組織に忠誠を誓うわね。』
意識の無くなった男に、女幹部は、うれしそうに尋ねる。

「ハ・・イ・・。忠誠ヲ・・誓い・・マス。」
男は、オウムのように答えた。

女幹部は、満足そうに自分の舌をシュルシュルと巻き戻して行く。
女幹部は、ついにこの男を自分の支配下に置いたのだった。

               ◆

女幹部は、再び姿を飴の様に変化させて、キャリアウーマンのようなスーツ姿に戻る。
そして、手術着姿の女達に一言二言何かを指示すると、どこかへ立ち去ってしまった。
手術着姿の女の一人が、意識を失った男の顔に奇妙な仮面を被せた。
この仮面は、結社の工作員の証だった。男は、ついに結社の工作員にされてしまったのだ。


しかし、その男の目の奥深くに、微かに知性のかけらが残っている事に、
手術着姿の女達は、誰一人気づいていなかった。

                                    つづく

               ◆

-次回予告-
遂に秘密結社サQバスの魔の手が、学園を襲う。
怪人クインビー・サキュバスの淫らな作戦とは。
次回、サキュバスター3「第2話 恐怖!蜂女現る。」
お楽しみに!


サキュバスター3 第2話 恐怖!蜂女現る。
サキュバスター3 第4話 サキュバスター3、参上!
サキュバスター3 第4.5話 怪奇!キス魔サキュバス

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サキュバスター3 第4.5話 怪奇!キス魔サキュバス

一方、ある町では、男性達が、突然失踪する事件が相次いでいた。
その失踪者に共通していたのは、ある特定の範囲内に住んでいて、比較的若い、
体力のある男性達ばかりという事だった。
警察の捜査は難航してたが、事件を解決する為の細い糸が、1つの場所へ繋がっていた事がわかった。

失踪した男性達は、皆、歯医者に通っていたのだ。

               ◆

とある歯科医院。男性が待合室で待っていると、名前が呼ばれる。
『部屋にお入り下さい。』
受付の女性が言う。

部屋からは、ボーっとした顔の男性が、ロボットの様に歩いて出て来た。
入れ替わりに、呼ばれた男性が部屋の中に入ると、ピンクの服を来た助手の女性が、
椅子に案内してくれる。椅子に座ると、座席がベッドのように倒される。

ペタペタと、別の人が近づいて来る足音が聞こえる。
振り向くと、白衣を来た女性が立っていた。
「あれ?いつもの先生は?」
椅子に座った男性が聞く。
『先生は、急な用事でお休みなんです。なので、代わりに私が診察しますね。』
マスクをした美しい瞳の歯科医にニコリと微笑まれて言われたら、何も言えないだろう。

女医は、スラっとした体に白衣を着て、長い髪の毛は後でまとめている。
化粧は申し訳程度に、眉と目の周りだけにはしているようだ。
鼻の周りにあるそばかすが、薄っすら見えている。
逆にそれが、女医の顔の白さを浮き立たせて見せていた。

女医は、チラっとカルテを見た後、反射鏡を持って口を開けさせる。
『はい、口を開けて下さい。』
美人の女医が口を中を真剣みている様子に、男はドキドキする。

次の瞬間。
カチャン。椅子から飛び出した鉄の輪が、男の手と胴を固定する。
「えっ!」
男が声をあげようとした瞬間、女医は自らのしていたマスクを取り去り、
その唇で、男性の口をぴったりと塞いでしまう。

女医の唇と舌は、なめくじが口の周りを這うような感触を起こして行く。
女医の口と鼻から出る妙に甘い息が、男の抵抗力を奪って行く。
男の体に入っていた力が、次第に抜けて行く。
女医は、ダラリと力の抜けた男の顔を、ゆっくりと舐め始めた。

まずは、男の口の端を、女医の唇と舌先がねぶる。
ヌチャ・・ヌチャ・・。
女医は、口の中にたまった唾液を、しなやかに動く舌先で男の顔に塗りつけて行く。
頬を吸っていた唇は、ゆっくりと顎の方を吸いはじめる。
女医は、顎のエラの辺りを、吸いながら舌先で舐めている。
「あぁっ。」
男の声が漏れると、手で口を塞ぎ、エラから顎の先へ、ゆっくりと舐めて行く。
唇は、男の尖った顎の先をしゃぶったかと思うと、首筋に舌を這わせて行く。
男は、女医の舌の感触に背筋をゾクゾクさせて、体が時折ピクンと痙攣する。

女医は、首筋を右や左に舌でなぞると、その唇は、ゆっくりと耳の方へと移動して行く。
既に男の目は虚ろになり、体はダラリと弛緩してしまっていた。
そんな男の表情に、女医は満足そうに笑みを浮かべる。

なめくじのように這って進む女医の唇は、既に男性の耳に達している。
女医の唾液の跡が、本当になめくじの這った後の様に、男の顔に光の軌跡を描いて残っていた。

女医の柔らかいピンク色の唇が、男性の耳をしゃぶる。
じゅる・・じゅるじゅる・・。
女医は、じゅるじゅると耳を唾液まみれしながら、男の耳朶をしゃぶり、
舌先で耳の皺をなぞっている。男の顔色は、快感に紅潮している。

にゅ・・にゅるぅ・・・。
女医の舌先が耳に挿入された。男の耳の中で、女医の舌先がピチピチと跳ねる。
ピチャピチャという汁気のある、イヤらしい音が男の耳の中でする。
「あぁぁ・・。」
男性の口からは、小さくうめき声が漏れ、涎が口の端から垂れる。
女医は、涎で濡れた男の口を手で塞ぎ、うめき声が外に漏れない様にする。

女医は一度口を話すと、椅子に横になっている男の上に馬乗りになろうとする。
女医の白衣の下はミニスカートだった。女医が足を大きく開くと、スカートが上にめくれあがる。
男の股間は、微妙に膨らんでいるが、女医はそれより前の腹の辺りに腰を下ろした。
露になった女医のパンストの付け根が、男性の腹に押しつけられる。

女医は改めて、男性の顔を両手で挟み、ベローっと大きく舐め始める。
ベローォ・・ベローォ・・ベロベロベロベロッ!!

女医は、男の鼻の頭をペロペロ舐めたかと思うと、今度は、舌先を鼻の穴に入れる。
そして、鼻の穴に口をつけて、息を吹き込んだかと思うと、逆に吸う。
男は、女の息を深く吸い込み、頭の中が霞がかかったようにぼんやりしている。
甘い、そして生々しい息が、男の鼻の中を行きつ戻りつする。

鼻の頭が唾液でびしょびしょになると、女性は、今度は男の目を舐め始めた。
まぶたの隙間を舌で、ベロベロと舐めて行く。
にじみ出る、塩気を含んだ涙は、女医の舌先が舐め取って行く。
女医の舌先が、刺激に閉じられている男性のまぶたを開くように割り込んで、
遂に男の目の玉を直接舐める。

痛いような気持ちいいような、初めての感覚に男性は体をピクピクと動かす。
女医は、その動きを楽しむ様に、両目を執拗に舐めている。
(あ・・たす・・けて・・。)
男は、悶えることもできないまま、目をベロベロと舐められている。

顔全体が女医の唾液でベトベトになった頃、男は恍惚の表情を浮かべていた。
女医は改めて顔をしっかり両手で掴むと、男の口を自分の唇で密封した。

女性の長い舌が、男の口の中の快感を引き出して行く。
歯茎や、頬の内側をなぞり、舌の裏側や喉の奥まで舌先が伸びて行く。
じゅる・・じゅる・・じゅるじゅるじゅるっ!!
汁気のある音が、男の脳に響く。

独特の甘さのある女医の唾液が、口の中に注ぎ込まれる。
喉を滴り落ちていく女医の唾液は、男の口や喉を麻痺させて行く。
その淫汁は、男自身の思考も奪って行くようだった。

               ◆

女医の手が、男の胸や腹を触っている。
その手からは、何か粘液の様な物が分泌されているのか、
女医の手の触った後の男の体は、ベットリと濡れて光っている。

それだけではない、手の辺りからはピチャピチャと舐める音さえしている。
そして、その手が触った後は、服がボロボロに溶けてしまっているのだ。

女医は両手を、男の乳首の辺りに押し付ける。
男の体が、女医の両手から与えられる快感に、ピクピクと動く。
2つの乳首は、手の平にある2つの口に甘く咥えられて、その舌先で舐められていた。
驚くべき事に、女医の手の平には、淫猥な口が両手に1つずつ付いていたのだ!

女医の手は、次々と位置を変えて行く。脇腹、臍、腰。
女医の手が動く度に、舐められるような感触と共に、衣服がボロボロと溶けて行く。
チュパチュパと吸う複数の音が、イヤらしく響く。

女医の両手が、遂には男の股間を襲う。
女医が、両手で男の股間の陰茎を挟む様に押さえる。
(あぁああっ!!)
痺れているはずの、男の体が仰け反った。

怪人と化した女医は、両手の平の2つの唇で、陰茎を両側から舐めているのだ。
陰茎の腹を、女医の手に付いた2つの唇が、蛭の様ににゅるにゅると上下に移動する。
「あ・・あぁ・・・ぁ・・。」
快感に、男の口から声が漏れ出す。
男の腰がじっとしていられない様にくねり、その甘美な刺激から逃げ様とする。
ギイッィ!!
椅子の鉄輪が、軋む音をたてた。

しゅるしゅるっ!!
女医の舌が、うねりながら長く伸びる。
女医は、既に人間の形を失い怪人と化している。
口からは、淫猥に蠢く何本もの細い舌を伸ばし、男の体に巻きつけてその味を味わっている。
舌から分泌されるヌルヌルとした液体が、衣服を溶かし、男性はほとんど裸にされている。
さらに、そのヌルヌルとした液体は、男の性感を増幅させていた。
細く伸びた舌が、男の体に巻き付き、ヌルヌルと舌が動く度、男は快感に悶えている。
そして2本の手についた唇もまた、男の快感を引き出していた。

シュルシュルシュルッ!!
鋭く伸びた、一本の舌先が、男の肛門にヌルヌルと侵入して行く。
ヌル・・ヌルヌルヌルッ!!・・・。
舌先は、いやらしく肛門への出入りを繰り返して、男の体の奥の快感を刺激している。
ジュプ・・ジュボッ・・。
ジュポジュポと音を立てて、女医怪人の舌が出入りする度に、男の陰茎がピクピクと痙攣する。

『ウフフ・・・』
怪人と化した女医は、男の悶える様子を見て楽しんでいる。
男は、快感に歓喜の声をあげたくとも、口の中にも女医の伸びた舌が入り込み、
喉を塞いで、声を出す事も許されない。

陰茎に巻きついた舌は、グニグニと陰茎を揉み、そして舌から分泌する唾液で、
ヌルヌルと擦っている。
鈴口からは、更に細くなった舌先が挿し込まれて、発射する事もできない。
しかし、その先端は尿道の内側から、前立腺を刺す様に刺激して、発射を促している。
一方で、肛門から入れられた女医の舌も、前立腺の辺りをコリコリと撫でている。

体中の穴という穴に、女医の口から伸びる何本もの舌が刺し込まれて、
男の脳は、快感で埋め尽くされている。

女医怪人は、充分に男を嬲り満足したのか、男の穴に挿し込んでいる全ての舌を、激しく動かした。
(あくぅっ!!!!・・)
味わった事のない激しい快感に、男は意識を失った。

怪人化した女医は、尿道に入った1本の管状の舌先で、精液を無理矢理吸い出して行く。
ズュルルルルルルルルルッ!!
舌に巻きつかれて動けない男の体が、無理矢理吸い出される快感に打ち震える。
ズュルッ!!ズュルルルルッ!!
濁った音と共に、精液が吸い出される。
男の悶絶は、女医が全ての精液を吸い出してしまう長い間、続いていた。

               ◆

その男の悶絶が収まると、男の体はカラカラに干からびた様な姿へと変貌した。
パキ・・パキパキ・・・。
そして、乾いた音を立てて、男の体は崩れて行く。
そのまま砂像の様にサラサラと崩れると、後には、塵の山しか残らなかった。

しゅるしゅるっ・・。
女医が伸びていた舌を全て巻き取ると、何事も無かったかの様な人間の姿へ戻っている。
ただ、汗で顔に張りついた長い髪の毛を、女医は手で直していた。

そこに突如、3つの影が侵入して来た。
『なんなんですか、あなた達!勝手に部屋に入って来て!どっから入って来たんですか!』
女医は、そう言って取り繕うも、その目は、脱出できる場所を探している。

『ブルー、間違い無い?』
赤スーツの女が言う。
『ええ、間違い無いわ。反応が出てる。』
青スーツの女が答える。
『手遅れか。』
空の椅子を見て残念そうに声を出した男は、黄色の強化スーツを着ていた。

3人に囲まれてしまっては、女医怪人が脱出する道は無い。
4つの影は、時間が止まったかの様に、にらみ合いながら固まっている。

女医は、思いを決したように黄色スーツの男に飛びかかる。
「あっ!」
黄色のスーツの男は、声をあげて女医に組み敷かれた。
男を倒したところを跳ね起き、逃亡しようとした女医怪人を、赤スーツの女が剣で一閃する。
『ア゛ーッ!!』
女医怪人は、人間では出ないような声を発して、その体が真っ2つに割れた。
ベチャ・・。奇妙な音を出して床に落ちた女医怪人の体は、ぶくぶくと泡立っている。
そして、完全に白い泡となって消えてしまった。

『警察みたいなのが、外を囲んでたわ。私達も早く抜け出しましょう。』
赤スーツの女が、振るった剣をしまいながら言うと、他の2人は黙って頷いた。

この異様な戦闘の光景を見ていた者がいる事に、強化スーツの3人は気づいていなかった。

               ◆

『また邪魔が入ったのか。』
秘密結社サQバスのアジトでは、女幹部が女工作員からの報告を受けている。
女医の怪人が倒されるのを見届けてから、この女工作員は戻って来たのだった。
それは、歯医者の受付の変装をしていた女工作員だった。

『何!、女の2人組ではなく、3人組になっていた?。増えたのは男だと・・。』
女幹部は、イライラした様子で、全ての報告を受ける。

『こんなに簡単に怪人が潰されるとは。ヤツラ、一体何者なのか・・・。』
女幹部は、悔しそうな表情を浮かべ、目を瞑った。

               ◆

時間は遡って、3人の影が消え、隠れていた女工作員達も脱出して、しばらくした後。

「一体どうなってるんだ?!。」
秘密刑事達が歯医者に乗り込むと、そこに誰の姿も無かった。
潜入捜査をしていたはずの秘密刑事の男の姿すら、煙の様に消えている。
秘密刑事の男が、この歯科医院に入ってから、誰も出たものはいなかったはずだ。
対する組織の不気味さに、秘密刑事達はゾッとする思いだった。
また一人、犠牲になったのだと、秘密刑事達は無言で確信していた。


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サキュバス・ファンタジー (5) 満たされぬ思い

ある宿屋。4人で一部屋が取れず、二部屋にそれぞれ泊まる事になる。
当然、タローとサキ、スカリーとエルフィの二手に別れる事になった。

『ホラ、入るわよ。』
タローは、サキに引きずられるように部屋へ連れて行かれる。
ニヤッ。サキは、エルフィにこの様子を見せつけるように笑みを浮かべる。

エルフィは、その様子をただ見つめるしかなかった。

               ◆

その夜。
壁の薄いこの宿屋では、隣りの部屋の声が筒抜けだった。
エルフィとスカリーがベッドに入ってしまうと、隣りの部屋からの音が、
静かな部屋を通して、よく漏れ聞こえる。

ギシギシギシッ・・・。
激しく動く音。
「うう・・。」
タローの悶える声が聞こえる。
『ウフフ・・。』
サキの楽しそうな声。

エルフィは、ベッドの中で毛布に包まり、その尖った耳を両手で塞ぐ。
それでもエルフィの頭の中には、もやもやしたタロー達の光景が浮かんでしまう。

エルフィは、タローを思い浮かべると、不思議と胸が苦しくなる。
人間の男なんてと今までは思っていたが、サキに従うタローは、何故か気になるのだ。

人の物だからだろうか・・。
エルフィは、寝つけない頭で、ぐるぐると答えの出ない問いを考え続ける。
細い自分の指で、自分の体の感触を確認する。

エルフらしい自分の華奢な体。サキほどには、確かに肉付きは良くない。
胸だって・・・。
両手で胸を確認すると、サキの量感ある大きさには遠く及ばない。

人間の男は、大きい方が好きだという。
サキュバスであるサキの胸が大きいのだから、多分本当なのだろう。

でも、肌の感触なら・・。
サキの肌の感触は、人間の男には魅力的なものらしい。
サキの肌は、しっとりとして、吸いつくような肌をしている。

自分で、自分の腰の辺りを触ると、サキより滑らかな感触をしていると思う。

『はぁ・・。』
タローの人間らしいゴツゴツした手を想像しながら、自分の体を触っていると、
次第に興奮が募ってくる。

もしタローの指に、この体を触られたら・・。
エルフィは、淫らな想像に、体が熱くなる。

ジュワ・・。体の奥から何かが沸いて来るようだ。
ハッとして、細い指先を下半身へ伸ばすと、薄っすらと下着に染みて来ている。

エルフの滴。貴重なものだとサキは言う。
それは事実だった。
エルフ族は、既に絶滅しかかっているのだ。

下着の下の秘裂を、自分の細い指で触る。
ちゅく・・。
(あっ・・・。)
タローを想像しながら、秘部を触ると体がどんどん熱くなって行く。
(あぁ・・。やめられない・・。どうしよう・・。)
どんどん、体が火照ってしまう。

エルフィの口が、キッと固く結ばれる。何かを決心したのだ。
エルフィは、ベッドから体を起こすと、スカリーに声をかけた。

『あの・・・スカリーさん。お願いがあるんです。』
エルフィは、か細い声でスカリーに何かを頼んでいる。

スカリー無言で立ちあがると、コクンと肯いた。
エルフィが、幾つかの呪文を紡ぎ出す。

鎧を外してしまうと、骸骨そのままの姿であるスカリーが、
月明かりの中、次第にぼうっと光りを纏いはじめる。

その光る姿は、だんだんと男性の裸身へと変貌して行く。
しかし、光る姿の中に透けて見える骸骨は、スカリーの姿のままだった。

エルフィは、スカリーの顔を熱っぽく見つめる。
『タロー・・・』
エルフィの口から、タローの名前が漏れた。
光るタローの姿となったスカリーは、エルフィに向かって両手を広げた。

『あぁ、タロー・・』
エルフィはうなされるように呟くと、スカリーの唇に吸いつく。
あるはずの無い唇に吸いつき、激しくその舌を吸うエルフィ。

何もない空間に、チュパ、チュパとイヤらしい音が響く。

エルフィは、スカリーの体をベッドに押し倒す。
スカリーの体はベッドの上でも、ほのかにタローの姿で光り続けている。
しかし、目を凝らせば、中にある骸骨が透けて見える。

エルフィは、自分の指で秘裂をいじり、充分に滴が涌いて出ると、
スカリーの体に馬乗りになった。

『あっ・・あぁ・・。』
エルフィは、存在しないスカリーの陰茎を、自分の秘裂に挿し込んで、
垂れ落ちる滴に栓をする。

エルフィは、自然と腰を動かし始める。
『あっ。あっ。あっ。』
エルフィは小さく声をあげる。

『・・胸を、胸を触って。』
スカリーの幻の指先が、エルフィの胸をやさしく揉みしだく。

『タロー・・タロー・・・』
エルフィは涙を浮かべて名前を呼びながら、腰を激しく振り続ける。

『あああっ!!!』
そして、腰の動きが頂点に達すると、大きく声をあげて、ぐったりとスカリーの上に突っ伏した。

               ◆

『スカリーさん、今夜はすみませんでした。』
エルフィは自分のベッドに戻り、スカリーに背を向けたまま声をかけた。
反対側のベッドで横になっているスカリーの目は、虚ろに壁を見つめるだけだった。


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